走れ!ベジタリアンのために!
No Meat No Lifeな私にとって一生涯関わらないはずだったのだけれど、
昨日ばかりはベジタリアンのために、肉食獣が草食獣を狩るがごとく
血眼になって野菜を探し求めた一日となりました。
最初の記事はそんなお話。
ベジタリアンの王者ビーガン
私は接客業に従事しており、
日々、お客様のためにいろいろなご要望を受けるのだが、
今回のご依頼はベジタリアンの方からの切実なご依頼。
菜食主義の理由は宗教上の理由や自身の主義からと様々で、
海外での食事となるとなかなか選択が難しいのだろう。
海外からきた彼女はベジタリアンの中でも、
完全菜食主義者と言われるビーガンのタイプなので、
食事には最新の注意を払っているとのこと。
最初のご依頼はビーガン対応のシリアルのご希望。
健康食のイメージがあるシリアルでさえも、動物エキスが入っていないかはもちろん
乳糖(ラクトース)が入っていないかどうかまで気にかけられていました。
コンビニで買えるものには添加物が多いので、
商品のバラエティが多い成城石井でちょうど良いものを買ってきて差し上げました。
無調整豆乳も添えてお出しすると、Lovely! と大きく喜んでくださったのが印象的でした。
あー、やっぱり海外女子はかわいいですねー!(性的魅力は感じず←)
まぁ、僕がLovely!だなんて喜んだ暁には、
オカマ感丸出しでナチュラルカミングアウトになってしまうでしょうね(何)
満足のいくグリーンスムージーを求めて
これに味を占めた彼女は別の日に、
今度はグリーンスムージーが飲みたいなとおっしゃったので、
取り急ぎ、コンビニで手に入れられるグリーンスムージーをお出ししたところ、
「これはリンゴジュースだよね。」とのお言葉。
英語が達者でない私は一瞬、英語が聞き取れなかったかと思い、軽くパニックでした。まるで、
A「Is this pen?」
B「No No No! This is Kenji!」
くらい、何で間違えるんや!と思ってしまったのですが、
一般的にグリーンスムージーと言えば、生野菜と果物をミキサーにかけて
作る野菜の繊維を感じる飲み物のため彼女にとっては驚きだったのでしょう。
彼女は一度は納得してくれたのですが、
もうひとふんばり市販のもので何か良いものがないか買いに行くことにしました。
そこからが…大変だった!
グリーンスムージー飲み比べジジイ
健康食品の宝庫、成城石井に来たは良いものの
野菜ジュースやスムージーの種類が多すぎる…。
飲んでみなきゃ分からないということで、買っては飲み買っては飲みを3回ほど
繰り返していましたが、なかなか控えめな甘さで繊維感があるものが見つからない。
そして、何より1回目はにこやかだった店員さんも3本目あたりから奇異の目で私を見始める。
スジャータ有機野菜100%は、甘さを感じるのでなし。
成城石井のグリーンスムージーはドロっとしていて、彼女のイメージに合わないと判断してなし。
カゴメ糖質オフの野菜ジュースは甘さはほぼなしで合格点だが、まさかのトマトベースで色が真っ赤だった…。
これではグリーンスムージーではなく、レッドスムージー。駄目だ。
そして、最後に購入したのがこちら「飲むミドリムシ」
店員さんに「野菜ジュース飲み比べジジイ」だと思われながら(被害妄想)
購入して飲んでみると、甘さ控えめ、繊維感あり。うん、合格点!
これだと満足していただけるだろうとルンルン気分で帰路を急ぐ。
が、私は気づいてしまったのだ…。
「あれ、、ミドリムシって動物…?」
ミドリムシは動物なのか。植物なのか。
動物的なものを避けている方に、ムシといういかにも動物的なものを
持っていくなんてどう考えてもまずい…。
でも、そもそもミドリムシって生き物なのか…。光合成するし植物だよな。
考えれば考えるほど悶々とするばかり。
調べてみると「ミドリムシは動物とも植物とも言えない」何ともいえない…笑
職場の同僚とも話しあった結果、正直に彼女がどう感じるかお伝えしようと
とのことで彼女に聞いてみた。
結果としては、甘くないほうが良いからミドリムシでも問題ないわよ。とのこと。
要は人によって感じ方は違うということのようだ。
相手を思いやる気持ちが大切だ
その後、彼女からこんなことを言ってもらえた。
「ここまで色々と親切に気遣ってもらって、
探してくれたのが嬉しかった!」
ゲイの当事者として、その気持ちってなんだかカミングアウトした友人から
良くしてくれる感覚と似ているなぁと感じた。
カミングアウトした後は、当人はもとより、
友人のほうがどう接するべきなのか迷っているということが多い。
そんな中で私が心地いいなぁと感じるのは、
恋愛の話や直接的にゲイの話になった際に気まずくしたり話題を避けたりするのではなく、
彼ら彼女らの素直なリアクションや会話を発したあとに、
「こういうのって気になる?」と正直に聴いてくれることだ。
本当に嫌なことなら「できればやめてほしい…」と言うが
そんなことは稀で、「自分のことを思いやってくれているのだ」という
気持ちが嬉しいので、基本的になんでも受け入れてしまうようになる。
これを機に私もベジタリアンの方のことを勉強できたので、
今後出会う方でそういう方がいらっしゃれば、何か力になれれば嬉しいと思う。